裸足の1500マイル
2008年 09月 03日
「彼らは理解すべきだ。我々は彼らのためにやっているのだと」
フィリップ・ノイス監督。
オーストラリアの先住民・アボリジニを隔離しようとする政策に従い、アボリジニと白人の混血の少女3人が家族から引き離され、英語やキリスト教など白人としての教育を受ける。家族に会いたい彼女たちは、施設を抜け出し、1500マイル(2400キロ)もの道をひたすら歩き続けた。実話をもとに、オーストラリア出身のフィリップ・ノイスが監督したヒューマンな感動作。(アマゾンより)
施設から逃げ出した3人の少女が過酷な状況の中、家を目指して歩いていきます。最後にはこの話のモデルとなった人も登場し、隔離政策が本当にあったということを改めて感じさせてくれます。白人主義の傲慢さに憤りを覚えますが、一方でアボリジニ保護局長(ケネス・ブラナー)は、自分は良心でやっているのだとあくまで自分の行動を疑いません。現在に生きる人々は過去の間違った部分を指摘出来ますが、過去の過ちは、その時代の人々にとっての法律であり正義であり信念だったのかもしれません。かつて世界が経験した戦争も、今私たちが人間至上主義の妄想にとりつかれて地球環境を考えずに生活していることも、未来の人々は同じように人間の過ちとして嘆くのだろうと思います。
by muyokunohoshi
| 2008-09-03 10:26
| 映画